まずはご覧ください。
▼平成25年度小濁焼クラブの土用のテストピース焼成データ
- 焼成環境:電気窯・酸化・最高温度1225℃
- 原土2種類(市内姫川原地内の赤っぽい土と、青っぽい土)
- 補正土:伊賀白木節粉末粘土(粉末1kgに対し360ccの水を加えて練ったもの)
- 混合比:赤、青に分けてそれぞれ、10:0、8:2、7:3、6:4、5:5 で木節粘土と混合
- ピース形状:それぞれ同じサイズに整形し、10cmのラインを引く
▼焼成結果
- 色、つや、溶け具合:赤、青とも、原土(10:0)の状態では溶解し棚板にくっつく状態。テカリが出る。→使用不可 24年度の小濁のテストピースと比較すると、色に赤みが少なく、赤と青でも明らかに差が出ている。
- 収縮、形状:収縮率は写真の通り。原土で78%程度と、1230℃レベルで焼成するには無理がある。8:2〜5:5まで82%程度とほとんど一定であるため、個性を活かして8:2とすることも可能と思うが、還元で焼成温度が上がり気味の場合は、作品の損壊、窯の破損を考え避けることにする。
- その他:空気が膨張したように見えるピースについては、扱いに慣れない方が作ったピースのため、空気が入ったのではないかと想像する。
h25年度小濁焼クラブのメンバーは、各自この焼成データを基に好きな色どちらかを選んで、野焼き作品、本窯作品を作っていただこうと思います。
ところで、市販の陶芸粘土の収縮率について・・。
一般的に収縮率は85%以上が好ましいと言われ、私も参考にしている。下の写真は上から順に、焼く前と同じ大きさの木型、今回のテストピース(赤の8:2)、市販粘土A、市販粘土B。
木型の右端から定規になっていて85%のところに●、92%のところに●がうってある。そして、テストピースのラインと右端を揃えて並べてみた。
市販粘土A(上から3番目)はかなり収縮の小さいものだがそれでも85%以下にはならず、市販粘土Bは90%を超えている。しかし、これは酸化焼成のピースなので、窯の雰囲気によってさらに収縮する可能性もある。・・・従って今回調整する粘土は収縮の面から見ると作りやすいとは言えない。
中村灰焼成テストとすり初め
灰汁はキルンパークで5〜6回水を交換しながら抜いた。しかし完全に抜けきっていない状態。(左の桶…赤、右の桶…白)
とりあえず、ピースで単身を焼成してみた。↓
赤っぽい灰のほうは薄い茶色、白っぽい灰のほうは褐色が多少強くなっていて、違いは見た目で見分けられる。
灰汁が特に悪さをしているように見えないのでとりあえず擦り始めることにした。
ポットミルでとりあえず6時間を目安にかけ、乾燥させる作業に入る。
粉末1kgに対して360ccの水を足す