今年初となるアルネ小濁の咲耶姫(さくやひめ)キルンパークでの野焼きをお手伝いしてきました。・・・そう、たまには静かなところで、写真を撮りながらのんびりとしてこようかなぁ…という軽い気持ちで。
今回野っ原で見られながら焼かれてしまう(?!)作品の数々です。想像を超えた自由な発想の作品にまず驚かされます。
まずは、まだ土の中に含まれている水分をゆっくりと蒸発させるために、火元からやや離れたところに作品を並べます。なーんだぜんぜん火も大きくないし、距離もある…と思いきや、この距離でもすでに熱いです。
じわじわと炎に近づけられた作品たち。そりゃ、もううっすらとススで黒くもなってきますよ。きっとこのじわじわと近づける作業を怠けて近道しようとすると作品にヒビが入ったり、焼き上がりが今ひとつな感じになるのかなぁと実感。ここは我慢のしどころです。
十分に熱せられたあとは、いよいよ火元の中心に作品を並べます。炎が上がっていないとはいえ周りを出来立ての炭に囲まれた中に作品を置きに行く作業は、もはや火渡りです。なんだか精神的にひとつ成長したような気分になります(笑。
作品もまたたく間にススで真っ黒になってしまいます。こんな色もカッコいいのですが、この後さらに薪を投入し最大限の炎で焼いていきます。作品たちも熱いでしょうが、人間も夏の暑さと炎の熱さでノックダウン寸前です。
炎で焼けきったあとには、ススも焼け飛んでスッキリとした姿が現れます。いよいよ完成です。
いやぁ、周りで見ているのと実際にやるのとではぜんぜん熱さが違いました。とにかく「炎が熱い」。当たり前のことですが実際に野焼きをしてみて肌で感じました(いや、文字通りホントに肌が炎で焼けそうです)。
大昔はこんな大変な思いをして器を作っていたんだなぁと思うと、何千年も経った現在でもしっかりとした形で土の中に眠っているのも分かる気がします。あらためて土器のスゴさを感じた一日でした。